わたしの在宅訪問日記<1>
医療では、入院から在宅へのシフトが積極的に進められており、それに伴って薬局薬剤師の業務も、在宅医療に関わる内容へと変化しています。
センター薬局の薬剤師の在宅への関わりもまだまだ手探り状態ですが、日々、医師・看護師・ケアマネ・ソーシャルワーカーなどの他職種の方々と連携を図りながら、迷いや工夫や発見を繰り返しております。
<わたしの在宅訪問日記 1 >
私の訪問させてもらっている患者様は、現在90歳の独居老人です。
先天性心疾患に始まり、若いころからいろいろな病気罹患・治療を経て、現在は中等度腎機能低下しながらの心不全の服薬治療をされておられます。
ご自身の身の回りのことをきっちっとやり遂げ、自宅で過ごしたいという希望があるので、ケアマネージャーの計画のもとに家事をヘルパーさんが、日々の体調管理を訪問看護師が行い、処方薬の妥当性の精査・お届け・服薬管理を薬剤師が行っております。
曲がったとこが嫌いで、プライドを持って職を全うされていた方ですので、関わり方にすごく気を遣いました。全てをやってあげるという姿勢ではなく、困ったことがあればお手伝いさせていただくというスタンスで、関わらせて頂いております。
一包化錠剤と散剤を用法別ユニパックに1回ずつ詰めて、朝は赤・昼は黄・夜は緑の大きなシールに用法を記入して貼り付ける工夫をしたときは、「カラフルでウキウキして薬飲む気力が湧いてきたわ!!」と喜んで頂き、飲み残しも全くなくなったので、すごく嬉しくやりがいを感じました。
きちんとお薬を飲んでいただくことは、患者様の病状だけでなく、日常の生活動作や意欲の改善にもつながることを教えていただきました。
センター薬局 済生会病院前店
薬剤師 城山 恭子