令和7年9月9日(火)14時から松阪地区薬剤師会研修室にて、患者様や地域の方々を対象にセンター薬局の薬剤師と管理栄養士による「健康教室」を開催しました。
平成30年から❝お薬と食事の健康教室❞と銘打って年2回のペースで、毎回テーマを決めて行っています。
おかげさまで今回も、参加者は定員の25名に達し、健康と食をテーマとしているこのイベントの関心の高さと期待感を感じることができます。
今回の健康教室のテーマは『 ~高血圧予防~ 』です。
高血圧の基準は、診察室血圧で収縮期血圧140mmHg以上、拡張期血圧90mmHg以上と決まっています。また家庭血圧では135mmHg以上、拡張期血圧85mmHg以上とされています。この基準を超えると、いわゆる高血圧ということになります。
日本人の3人に1人は高血圧に該当するというデータもあり、生活習慣病の中でも最も患者数が多い病気で、国民病とも言えます。
薬剤師からは
「どうして血圧が高いとよくないかというと、血管の壁は本来弾力性があるのですが、血圧が高い状態が続くと血管は張りつめた状態におかれ、次第に厚く、しかも硬くなります。
これが高血圧による動脈硬化で、この動脈硬化が脳卒中や心臓病、腎臓病など、生命の危機にかかわる重大な病気につながります。そのため、適正な血圧を保つことが重要なのです。
血圧を正常範囲に保つには、食事内容を見直し、バランスのとれた食事を心がけることも大切です。ストレス解消として音楽を聴くとか、運動としてはウォーキングやジョギングなどしてもらうのも良いでしょう。無理のない範囲で、できることから始めましょう。」などお話しました。
管理栄養士からは
「年を取ると特に塩味(えんみ)と甘味(かんみ)は衰えます。おばあちゃんの作る料理がとてもおいしかったけど、久しぶりに食べたら味が濃くなっていた」と実体験も交えつつ、「塩味が薄味に感じるのは? ①冷たい②熱い」といったクイズも取り入れました。熱い物は薄味に感じやすいので、例えば減塩のみそ汁でも、少し冷ましてから食べると味が濃く、おいしく感じます。
人は苦味、酸味、塩味、うま味、甘味の順で感じやすいので、レモンやユズ、酢、白ワイン、あるいは香辛料などを補うとか、炒め物や煮物は最後に味付けをするといった、減塩食をおいしく食べるためのこつなどを紹介しました。
講演の後でのコーナーとして、参加者の方々に血圧計や骨密度計、体組成計、最終糖化代謝物測定計といった測定器の体験、市販の減塩食の展示、個別相談を行いました。
測定器 骨ウエーブ < 骨の強さ>
体組成 < 脂肪や筋肉量>
最終糖化代謝物測定
薬剤師による薬や健康の指導、管理栄養士による食事やカロリー摂取の指導を行うことで、生活習慣病の予防や改善につながります。
センター薬局では、病気になってから薬局へ来るというだけでなく、健康な方にも薬局や健康教室等で、日頃の健康の悩みなどを相談してもらえることで、病気の予防に役立てるような活動に取り組んでおります。
また、センター薬局では、無料で栄養相談を行っておりますので、お気軽にお電話、受付にてお声掛けください。