地域に大規模災害が発生した場合に備えて、センター薬局は災害拠点薬局として三重県と「災害時における医薬品等の確保・供給に関するマニュアル」を締結し、災害用医薬品を常時、備蓄しています。
また薬局は、災害時での電気の使用不可の状況に備えて、発電機による外部電源への切り換えを可能な設備を整えており、災害支援に対応できるようにしております。
行政と連携し、薬剤師の職能を活かした活動にて、地域住民が安心できる街づくりに貢献したいと考えています。
センター薬局 水本琢人
平成28年4/25~5/1の一週間、日本薬剤師会からの依頼で、熊本地震直後の被災地へ災害派遣ボランティアとして参加しました。
僕たちが派遣された南阿蘇地区には和歌山県薬所有のモバイルファーマシーが設置されたことにより、従来の被災地を回って、相談を受けたり、OTCを配るような活動でなく、薬局での調剤業務に近い形での活動を行うことができました。
被災地では、ノロウイルスが蔓延しているとの報道を耳にしておりましたが、日赤の感染対策チームによる早期の活動により、ノロウイルスは早い段階で食い止められていて、新規に感染したと思われる患者に出会うことはありませんでした。
水道やガスなどインフラの回復が早めだったこともあり、入浴するために家に帰るような方もおり、衛生面での問題が少なかったことも幸いしたと思われます。
避難所では、日赤とチームを組んで活動を行う形になりました。
診療所内では初期段階では、定期服用薬を望む患者さんに対して、お薬手帳や薬情を参考にして処方箋を作成したり代替薬を提案するといったことも行っていました。
出された災害処方箋は、モバイルファーマシーに持ち込まれ、調剤業務を行いました。日赤とは、大変良いチーム活動ができたと思います。
今後、災害が起こった際に薬剤師の活動拠点として、モバイルファーマシーが果たす役割が大きくなっていくと思われます。